20年前、トランクルーム事業にはこうして出会った

20年前、トランクルーム事業にはこうして出会った

前回は、「アンビシャス」という社名に込めた志と、グループの核となる強い事業が必要だという話をしました。

今回は、その「強い事業」との運命的な出会いです。知り合いからの連絡をきっかけに、トランクルーム事業の可能性に気づくまでをお話しします。

 

トランクルームのフランチャイズという誘い

そんな矢先、ある知り合いが声をかけてくださいました。珈琲館時代からの付き合いで、ネクストジャパン時代にも一緒に仕事をしたことのあるIさんという方でした。

Iさんは当時、上場企業のトランクルーム事業から枝分かれした、コンテナ事業の物件開発に携わっていました。

そのIさんが、こう持ちかけてくれたのです。

田中さん、事業内容が決まってないんやったら、トランクルーム事業のフランチャイズに加盟せえへん? ストック型ビジネスやから、毎月安定した収益が入ってくるで

トランクルーム事業……?

正直、当時の私はそんなビジネスがあることすら知りませんでした。そのため、最初に話を聞いた時は半信半疑でした。

「街中にコンテナを置いて、そこに人が荷物を預ける? 家以外の場所にわざわざお金を払って荷物を預ける人なんて、そんなにたくさんいるんかいな?」

ところがちょうどその頃、新聞の折込チラシでトランクルームの広告が目に入りました。

それは1階が駐車場、2階以上がいくつものトランクルームになっている建物で、当時すでに数百店舗を展開しているとのことでした。

「トランクルーム事業って、実は結構展開されているんや…!」

 がぜん興味を持った私は、はたしてトランクルームとはどんなものなのか、まずは自分の目で確かめてみることにしました。

車を走らせ、50軒に電話をかけた

当時はまだ、インターネットがほとんど普及していない時代です。ネットで検索しようにも手段がないため、実物を見に行くしかありません。私は車を走らせ、郊外にあるトランクルームを探し回りました。

見つけるたびに車を停めて様子を窺うと、実際にちゃんと使われている気配があります。

「おぉ、ほんまに使われてるやん!」

現場を確認した私が次に行うべきは、実際の「稼働率」を調べることでした。しかし、運営会社にいきなり「お宅のトランクルーム、何部屋空いてますか?」と正面から聞いたところで、競合調査だと怪しまれるのがオチです。

そこで私は、リフォームを予定している顧客を装って情報を聞き出す作戦に出ました(笑)。 

「この近くに住んでいる者ですが、近々家をリフォームする予定がありまして、その間荷物を預けたいんです。空いている部屋を全部、2ヶ月ほどまとめて借りたいのですが、いま何部屋空いていますか?

この同じ質問で、トランクルーム50軒に片っ端から電話をかけました。

すると、驚くべき結果が返ってきたのです。

なんと、ほとんどの物件で「空きはたったの1〜2部屋」という状態でした…!

オープンしたばかりの物件だけは半分ほど空きがありましたが、それ以外はどこもほぼ満室。

「トランクルーム事業、これはいけるぞ…!」 

半信半疑が確信に変わった瞬間でした。

需要は間違いなくある。
だったら、わざわざフランチャイズに加盟する必要はない。
自分たちでゼロからトランクルームを作って運営してしまえばいい。

フランチャイズ本部の仕組みづくりなら、前職で嫌というほど経験してきたから大丈夫だ。

こうして進むべき道が決まりました。

最後に残された課題は、トランクルーム用のコンテナをどうやって仕入れるか、でした。

 

ーー50軒への電話調査で、トランクルーム事業への確信を得た私。フランチャイズに加盟するのではなく、自分たちでゼロからつくると決めました。

次回は、コンテナの仕入れ先を求めて中国に乗り込んだ「コンテナ王事件」をお届けします。

 


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