屋外コンテナから、屋内型トランクルーム事業への転換

屋外コンテナから、屋内型トランクルーム事業への転換

前回は、中国での「コンテナ王」交渉と、独自設計のコンテナが業界に大きな反響を呼んだお話をしました。

今回は、そのコンテナ事業から現在の屋内型トランクルーム事業へと転換するきっかけと、アンビシャスの事業基盤が出来上がるまでをお話しします。

「都心部に荷物を預けたい」というニーズ

コンテナの仕入れルートを確保し、フランチャイズ本部の仕組みを構築し、直営店の出店を始める。

この一連のサプライチェーンを整備するまでに、約1年の歳月を要しました。

ここまではほとんど1人で動いていましたが、この頃、後に社長となる前社長が入社。彼と共に営業活動を行い、主に郊外を中心にコンテナ事業の拠点が少しずつ増えていきました。

そして2005年10月、「株式会社アンビシャス」を登記しました。(その後は、2006年に前社長に会社を託してアンビシャスを離れ、以降は外部から相談に乗る形で関わっていました)

実は、創業当初より、現在の大阪市中央区南船場にある本社にはある問い合わせがたびたび寄せられていました。

それは、「アンビシャスの本社に荷物を預けられないか」というもの。

実は創業当初から都心部のニーズは把握していたものの、屋内型の発想はまだなかったため、当時は「コンテナを都心部に設置するのは難しい」という判断でした。

そんな中、建築基準法などの法改正により、屋外コンテナにも強固な基礎工事が義務付けられることに。

これにより、従来のスピード感や低コストでの出店が困難となりました。

こうした課題を解決するため、前社長が「賃貸物件所有者(家主)に設備投資をしてもらい、屋内型トランクルームを運営する形はどうか」と提案してくれました。

しかし、実際に3か月ほど営業をしてもらったものの、投資回収リスクのことを考える家主さんが多く、成果には結びつきませんでした。

屋外型から、屋内型への転換

そんな中、私の中にあるアイデアが思い浮かびました。

家主さんに投資してもらうのが無理なら、私たちが賃貸物件を借り上げて、自分たちで屋内型のトランクルームを作ればいいのではないか?

借り手のつかない空き物件を所有したまま、悩んでいる家主さんはたくさんいます。アンビシャスが賃貸物件を借り上げる仕組みにすれば、家主さんはリスクなく安定収入を得られますし、もともと空き物件ゆえ、格安の家賃交渉にも応じてもらいやすいという利点がありました。

さらに、トランクルームは荷物を置く場所であり、人が住むわけではありません。豪華な内装や設備は一切不要で、空間をパーテーションで区切るだけで完成します。

結果、大手の屋内型トランクルームの「半額以下」という圧倒的な低コストで運営する仕組みを確立できたのです。

家主の悩みを解決し、都心のニーズを満たす。この独自の「借り上げ型・屋内モデル」は見事に当たりました。

それまで年間数拠点に満たなかった出店ペースが、一気に加速。 ついに、強固な事業基盤ができあがりました。 

 

ーー次回は、なぜ創業からわずか1年でアンビシャスを離れたのか。その背景にあった想いと、「ビジネスの世界に戻らないための3つの条件」についてお話しします。

 


Newsletter